コンテンツマーケティング研究所

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ビートルズとレディー・ガガに見るコンテンツマーケティング

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ビートルズとレディーガガ

今回はポピュラー・ミュージックの世界から、コンテンツマーケティングのヒントを考えてみたいと思います。スーパースターの活動や立ち位置を見ていくと、いくつかの点でコンテンツマーケティングの考え方を実践しているように見えます(狙っていたかどうかは別として)。

  • ・曲が良い(機能的価値)というだけでなく、情緒的または社会的な価値が認められている
  • ・世界観を持ち、それを顧客(ファン)と共有できている
  • ・新しいことに積極的にトライしている

本記事では、ビートルズとレディー・ガガという新旧のスーパースターを取り上げてみました。

ビートルズから学ぶコンテンツマーケティングのヒント

マーケティング視点でビートルズから学べることを扱った話は数多くあるため、コンテンツマーケティングのエッセンスを含む3点を紹介します。

世界で最もカバーされた「イエスタデイ」


名曲「イエスタデイ」は3,000以上のカバーバージョンが存在するといわれ、世界で最も多くカバーされた曲としてギネス・ワールド・レコーズに認定されています。カバー曲というのはファンがコンテンツを生み出すひとつの事例です。UGC(user generated content)とも言われたりします。カバーされることで得られる印税収入は僅かなものですが、その影響は大きいでしょう。「XXXのカバーが良い」など、口コミのきっかけにもなったり、オリジナル曲が再注目されたりもします。

ちなみに、昨年のContent Marketing Wold の紹介用インフォグラフィックでも、イエスタデイのカバー曲の多さが言及されています(右図)。

また、Flickrには6,000近くのビートルズの写真があります。クリエイターがビートルズを題材に作成したものを多く見られます。

「推しメン」モデル、AKBのお手本に?

「曲が良い」という機能的価値に加えて、情緒的な価値について考えてみます。ビートルズは、メンバーの1人だけを目立たせるのではなく、それぞれがボーカルをとって主役を張っていました。ファンの間では、ポール派、ジョン派など、「メンバーの中で誰のファンか」という思いが出てきます。AKB48でいう「推しメン」です。ちなみに、AKBのビジネス戦略はビートルズをモデルにしたとも言われています。

さらに言えば、Love & peaceを掲げたジョン・レノンには、社会的価値("共に世界をより良くしよう"という考え)も認められているのではないでしょうか。
機能面での差別化に加え、情緒的・社会的な何かを訴求することで付加価値がつくのだと思います。

メディア戦略


「はじめて~したのはビートルズ」という事例は沢山あります。
ビートルズはTV、雑誌、ラジオなど、レコード販売のために多方面に露出しました。プロモーションビデオも最初に手掛け、衛星放送による世界同時生中継もビートルズがゲストでした。また、ゲリラライブを始めておこなったのもビートルズといわれています(事務所ビルの屋上で演奏した”Rooftop gig”で、その時のビデオが残っています)。
彼らはとにかく新しいメディアを駆使していました。

レディー・ガガはなぜそこまで支持されるのか

ソーシャルメディアを使いこなすレディー・ガガ。Twitterのフォロワー数は2012年現在3000万人を超えて世界一位であり、Youtubeの動画再生数もかなりの数です。

彼女の特徴を考える上で注目したい観点が、“authentic(信頼に足る)”ということです(少なくともそういうイメージを持たれています)。「自分に嘘をつかない」というポリシーを貫き、政治からセクシャルマイノリティーに関することまで、思ったことをどんどん発信していきます。裕福な家で生まれ、いじめを受け、優秀な成績を収めながらも学校をドロップアウトし、様々な経験をしているという過去も彼女は隠しません。彼女のそういう一面も”authentic”なイメージを後押しているように思えます。

"authentic"な人がソーシャルメディアで発言するとどうなるでしょう。またたく間に情報は伝播します。彼女が‘little monsters’と呼ぶフォロワーは発言を常に見張っています(好意的な意味で)。ソーシャルメディアを使う側からすれば、理想の状態ですね。

そんな彼女の3つのポイントを紹介します。

1. ファンを巻き込んだ新しい試みに躊躇しない


littlemonsters

クリックでサイトへ

レディー・ガガはファン専用のSNSサイトを持っています。ユーザーとパスワードが必要で、そのためにはちょっとした属性情報(年齢など)を求められます。中では、ファン同士の活発な会話が繰り広げられ、そこに彼女も参加しています。

このSNSの中で、新しいコンテンツが生まれたり、信頼の醸成がされたりします。レディー・ガガがファンを知る(マーケティングをする)場であると同時に、ファンが相互にレディー・ガガのマーケティングを行う環境でもあります。

2. チャリティーに協力する

レディー・ガガは、Keep A Child Aliveチャリティーにおいて、1億円の寄付が集まるまでfacebookやtwitterの更新を停止しました。また、いじめ撲滅を目指し「ボーン・ディス・ウェイ財団」(ボーン・ディス・ウェイは彼女の代表曲)を設立しています。
日本に関して言えば、東日本大震災復興支援に際しても、チャリティーのためのブレスレット、個人的な寄付など積極的に行っています。記者会見で使ったティーカップをそのままオークションに出した話も報道されました。

彼女は先のビートルズの話でも触れた、社会的価値を創出しているといえます。
マーケティング的に言えは、「マーケティング3.0」「コーズマーケティング」です。コンテンツマーケティングの最初の目標である「信頼」に一役買っているのではないでしょうか。

3. ファンを尊重する

有名な話ですが、レディー・ガガはファンを大切にしています。ファンだけへの特別オファーを積極的に準備し、ファンの期待に応えることを重視しています。

以下は、彼女のメイクを担当した日本人のかたのコメントです。テストメイクをガガに見せたときの話です。

「このメイクはとてもcool。とてもいいわ。ただ今回私は、震災復興のためにここにきている。日本のファンを励ますことを目的にきているので、過度な鎧をかぶることはせず、ファンが私をみた瞬間、一目で『GAGAが来たんだ!』ということをはっきり伝えたい。 過剰なメイクではなく、一瞬で私だということを伝えたい。それでいてkawaiiではなく、sexyでcoolなメイクにしてほしい」と。

GAGAがいかにファンのことを大切に考えているか、またいかに目的をもって表現しているかということがわかり、とても感動しました。

参照元:YUKI's Magna Makeup on LADY GAGA

そして、この時のメイクもまた、一般の人々がメイク法を検証してYoutubeでアップするなどして広がっていきました。「ファンを大切にし、その姿勢を他人が語る」という流れが生まれています。
どこまで好循環なんでしょう(笑)

その他ミュージシャン事例

この他にもコンテンツマーケティングとミュージシャンを結びつけている話はいくつかあります。
ジミ・ヘンドリクス
20 Content Marketing Lessons from the Immortal Jimi Hendrix
グレイトフルデッド(ビジネス書として書かれた書籍も有名です)
The Grateful Dead 4-Step Guide to the Magical Influence of Content Marketing
 書籍:グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ


このように、コンテンツマーケティングは、それ自体が新しい考えというわけではなく、ビジネスの本質に近いところの考え方に根差しているので、どの業界のトップランナーからでもヒントが得られるように思います。
あなたの趣味の世界のトップランナーや有名人について考えてみてはいかがでしょうか。


参照記事
The Beatles and Content Marketing [INFOGRAPHIC]
Lady Gaga’s 3 Lessons in Content Marketing


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