コンテンツマーケティング研究所

Powered by Value Drive

ブロガーとライターのハイブリッドで実施したコンテンツマーケティング成功事例

このエントリーをはてなブックマークに追加

今回は、Digiday Award 2013で、Best Content Marketing Programを受賞したIBMの事例を紹介します。この施策は、中小企業の見込み顧客を対象にした、"IBM Midsize Insider"というIBMのポータルサイトを通じたコンテンツマーケティングです。

この"IBM Midsize Insider"では、ITを利用した競争力強化をテーマにしています。IBMの提供する配信プラットフォームを通じて、ライターとブロガーが情報発信をおこなっています。

なお、IBMには、"IBM Institute for Business Value"というグローバルの専門家組織があり、専門性の高いホワイトペーパーを出しています。しかし、この施策では、あえて外部を使ってコンテンツを作っています。第3者に語らせることをより重要視した施策です。

IBMの担当者であるLeslie Reiserはインタビューでこのように語っています。

我々は従来の純粋なマーケティング分野のみで仕事をするのではなく、インフルエンサーの集団を築き上げてきたのです。これには、ビジネスパートナー、ITアナリスト、個人ブロガーなど、多くの人々が特定の分野における独自の視点や認識をもっているのです。それぞれが、IBMを構成する様々な要素に渡って協力しあい、非常に強固なインフルエンサーエコシステムを形成しています。

IBMはコンテンツマーケティングで何を目指したのか

この"Midsize Insider"が読者に提供する価値は、「高度なIT技術の効果的・競争力のある利用方法を伝える(教育)」です。そして、「IT技術の利用で顧客が求める製品やサービスを、IBMがより良い形で提供する」というストーリーをシェアしていきます。

また、この施策では中小企業との相性も非常に良かったと考えられます。中小企業の極めて独特なニーズに合ったコンテンツが、コンテンツの再配信(ソーシャルメディアやニュースサイト)を通じてその情報を欲している人に届けられたからです(元々、中小企業にIBMの訴求メッセージがなかなか届かないという課題があった)。

誰がコンテンツを作っているのか

前出のインタビューによると、IBMは自社のビジネスプライオリティーに合致したインフルエンサー(ここでいえばブロガー)を特定し、良好な関係を築いていました。例えば、中小企業向けのクラウドコンピューティング、ビジネス分析、セキュリティーといったテーマです。著名なブロガーは、バランスがとれた客観的な意見と、IBMのポートフォリオ一式についての知識に基づき、より広いマーケットを啓蒙することができます。しかし、IBMの意図する記事を書いてくれるとは限りません。

そこで、ライターの登場です。成果報酬モデルでライターに記事を書いてもらうのです。ここではSkyword社という会社が間に入って、製品知識やSEOを意識したコンテンツ作成方法といったことを教育します。つまり、この施策は広報的な視点でブロガーと関係を築き、マーケティング的な視点でライターを使うというハイブリッド型のプログラムといえます。ここにIBMのエキスパートが全面に出ていないことが非常に興味深いです。


IBMコンテンツマーケティングのスキーム

今後の展望

この施策は本国アメリカで行われましたが、世界展開についても言及しています。

"2013年以降のゴールは、我々が進出している多くの国々でブロガープログラムを拡張することである。最低でも60、おそらくそれ以上のマーケットにかかわっているでしょう。拡張性があって手ごろなモデルで、規模の異なる国々でどのように着手していけばいいのかを探っているところであり、世界中、特に重要なアジア市場で理想のインフルエンサーとの関係を築く方法を開発しています。"

インフルエンサーを巻き込んで、マーケットを拡大させていく。
今後、このような施策が増えていくのではないでしょうか。

まとめ

この施策は以下の2つのユニークなポイントがありました。

・自社エキスパートを使わず、外部ライター陣を管理し、彼らに語らせる
・広報的な視点でブロガーと関係を築き、マーケティング的な視点でライターを使うハイブリッド型

多数のライターを使っているので、コストもかかっているかと思われますが、Googleニュースに取り上げられるなどインパクトも相当なものでした。また、大企業向けと思われがちなIBMソリューションを中堅企業の人たちに見つけられやすくしたという点も効果として挙げられています。

Leslieはこのように語っています。

説得力のあるコンテンツを創る能力はより重要になってきています。我々のゴールは、今日のITの課題について独自の視点を提供できるライターを通じ、引き続き興味深い業種を探していくことです。

バリュードライブは、ライターと編集に強みを持ちます。まずはご相談ください。



このエントリーをはてなブックマークに追加

人気記事

カテゴリー

最近の投稿