コンテンツマーケティング研究所

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元新聞記者が実感した、紙とウェブのライティングの違い

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コンテンツマーケテイング-新聞記者

こんにちは。先月からウェブライティングを始めた重野です。前職は新聞記者で、社会部に在籍していました。ジャンルは事件・事故の硬派な記事から、「ど根性大根を発見」などの軟派なものまで・・・。どっぷりと紙(報道)の世界にいた人間が、ウェブ業界に飛び込んで1ヶ月。目の当たりにしたギャップをまとめました。

※なお、ここでは紙とウェブの優劣を議論するのではなく、違いを意識することに主眼を置いています。

表現に制限が少ないウェブの世界

一番戸惑ったのは、「記事の表現に制限がない」こと。“文字数が無制限”を始め、“色文字や太字が使える”、“改行に規則がない” など、本当になんでもアリなのだなと思いました。紙面都合を考慮した文字数、規格に沿った改行、見出しは最大2本などとガチガチにルール化されたなかで文章を書いてきた人間にとっては衝撃です。

特に文字数に対する意識は紙とウェブで正反対ですね。初めてウェブライティングをするときにした私の質問は、「何文字程度で書けばいいですか」。これに対しての回答は、「大体◯◯文字程度でお願いします」。新聞で言えば文字数の指定がある場合はきっちり何文字以内というのが普通で、増減は数十文字しか許されません。しかしウェブの場合は、最適な文字数があるとはいえ、スペースの制限がないのでいくらでも書くことができます。そのため特にブログなどでは、冗長で一人語りな表現が見られたりするので、そこはプロとして伝えるべきポイントを絞るという経験を活かしていきたいと思います。

「逆三角形」のルールは同じ?

私が新聞記事の書き方として最初に習ったのが、「『逆三角形』の構成で書きなさい」ということでした。

共同通信社の「記者ハンドブック」にも、

一般の文章では結論を最後に書くが、ニュース記事はいきなり結論を先に出し、次に経過的に重要なこと、説明的なことを順次書く。この文体を「逆三角形」という。これは読者にまずニュースのポイントを伝えることになるし、文章を簡潔にすることにも役立つ。

と初めの頁に記されるほど、「逆三角形」は大原則です。一方、ウェブのライティングでは、最後に「まとめ」として結論を入れるケースをよく見かけます。コンテンツマーケティングの世界でも、まとめを最後に入れるパターンが多いですね。ただし、時間のない読者に読んでもらうためには、ウェブでも「逆三角形」が求められる気もしています。

「逆三角形」の手法は、編集する立場からの利点もあります。紙面の都合で原稿をカットする必要がある場合、手っ取り早い方法が一番後ろの段落をまるごと切ることです。入稿の締め切りの直前に、記者からデスクにやっと原稿が送られてくることもあります。そんなときに原稿を短くする必要があったら、後ろの段落を落とすことができるのです。

ウェブでは文章に主観を入れて独自性を出す!!

驚いたことは、原稿に主観を入れることでしょうか。これまでは取材した内容を客観的に伝えることに終始していたので、自分の考えを文章にするのがなんだか恥ずかしい。「読者に否定されたらどうしよう」などと余計なことを考えてしまい、なかなか執筆が進みません。

いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)の6要素(5W1H)を押さえ、事実のみを書くという訓練をしてきた者にとって、どこまで自分をさらすことができるかが課題です。
「自分は何を伝えたいのか」を明確にすることが必要ですね。

ウェブでは“誰に対して書くか”を強く意識する

報道は皆に向けて発信します。そのためか、具体的にターゲットを意識して記事を書くことはありません。新聞は老若男女、年代を問わずに読まれるものだからです。記者時代に読者を意識したことは、「小学生でも分かる文章を書く」ということだけ。専門用語や難しい表現はなるべく使わないといったことですね。

一方、ウェブではターゲットを設定します。特に、コンテンツマーケティングは、読者に対して、問合せなどの何らかの行動を期待します。例えば、新卒採用の現状をテーマに執筆するにしても、ターゲットが企業なのか学生なのかで伝える内容は変わってきます。新聞では広いターゲットに就職戦線を客観的にレポートすることを考えると大きな違いです。

ほかにも細かい点ではいろいろありますが、特に戸惑ったのはこの4点です。ただ、今までと異なるウェブ業界の考え方に触れるのはとても新鮮で、楽しい毎日を過ごしています。これからもウェブライティングに挑戦し、紙とウェブの良いところを集めた自分らしいコンテンツを作っていきたいと考えています。


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